「このウイスキー、いい香り!」
でも、いざそれを言葉にしようとすると——「どう表現すればいいのか分からない…」と感じたこと、ありませんか?
ウイスキーの香りは、とても複雑で奥深いもの。
でもコツをつかめば、自分なりの言葉で“香りの地図”を描くことができるようになります。
今回は、ウイスキーの香りを表現する代表的な言葉と、その感じ方のヒントをお届けします!
香りを感じ取る“基本の4ジャンル”
まずは香りの系統をざっくり4つに分けて考えると、整理しやすくなります。
1. フルーティー(果実系)
青リンゴ、洋梨、バナナ、レーズンなど。
軽やかで爽やかな香りや、熟した果実の甘みを思わせるものも。
- 例:「グレンリベット」は青リンゴのような香りで親しみやすい
- 表現のヒント:「熟した果物」「缶詰の黄桃」「ジャムのような甘さ」
2. フローラル(花・植物系)
バラ、ラベンダー、カモミール、青草など。
軽やかで上品、香水のように香り立つものもあります。
- 例:「白州」は森の中にいるような清涼感
- 表現のヒント:「春の花畑」「摘みたてのハーブ」「雨上がりの芝生」
3. スイート(甘い香り)
バニラ、キャラメル、チョコレート、ハチミツなど。
樽由来の香りが中心で、熟成感を感じやすいジャンルです。
- 例:「マッカラン」のシェリー樽熟成はレーズンやチョコのような甘さ
- 表現のヒント:「クッキーを焼いた香り」「ミルクティー」「バターキャラメル」
4. スモーキー・スパイシー系(刺激・焚き火・香辛料)
ピート、黒コショウ、シナモン、クローブなど。
特にアイラ系に多い、強い個性を感じさせる香りです。
- 例:「ラフロイグ」は“正露丸”や“ヨード”と形容される独特の香り
- 表現のヒント:「焚き火の煙」「燻製ベーコン」「スパイス棚の香り」
“香りの言葉”を広げるコツ
1. 身近なものに例える
無理に専門用語を使う必要はありません。
「あ、これ駄菓子屋のラムネの香りだな」とか、「図書館の古本みたい」と感じたら、それでOK!
2. まずは一言でいい
「甘い」「焦がした感じ」「草っぽい」——最初はざっくりでも構いません。
だんだん経験を重ねると、自然と語彙が増えていきます。
3. 他の人の表現を参考にする
テイスティングノートやウイスキーの解説文もヒントになります。
「なるほど、これは“カカオ70%のチョコ”かも」といった気づきが増えていきます。
まとめ:言葉にすることで、香りの世界がもっと楽しくなる
ウイスキーの香りは、グラスの中に広がる“物語”のようなもの。
その香りを言葉にできると、一杯のウイスキーが、五感で楽しめるアート作品に変わっていきます。
香りの世界には正解も不正解もありません。
あなたの感じたままの言葉で、自由に表現してみてください。
次にウイスキーを飲むとき、ほんの少しだけ“香りを言葉にする”意識をプラスしてみては?
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