ウイスキーの香り、ちゃんと感じてる?
テイスティングで広がる、ウイスキーの新しい世界
ウイスキーを飲むとき、こんなことを思ったことはありませんか?
「香りを楽しむって言うけど、何がどう香ってるのかよく分からない…」
「説明には“バニラ香”とか書いてあるけど、自分には感じられない…」
大丈夫。最初は誰もがそうなんです。
今回は、ウイスキーの“香り”や“味わい”をもっと楽しむための
テイスティングの基本を、グラス選びから香りの探り方、味の表現のコツまで、
丁寧にご紹介します。
グラスが変われば、香りも変わる?
まずはウイスキーに合ったグラス選びから。
香りをしっかり感じるには、実はグラスの形がとても大事なんです。
おすすめは「テイスティンググラス」
チューリップのように先がすぼまった形のグラスは、
香りが外に逃げにくく、ウイスキーの繊細なアロマをしっかりキャッチしてくれます。
- 代表的なもの:グレンケアングラス、ISOグラス など
- 手元になければ、小ぶりなワイングラスでもOK!
ロックグラスもいいですが、香りを楽しむなら細身のグラスがおすすめです。
香りの探り方:コツは“ゆっくり”“すこしずつ”
グラスをくるくる回したくなる気持ち、ちょっと待ってください。
ウイスキーの香りはアルコールも強め。
勢いよく嗅ぐと鼻がびっくりします!
テイスティングの流れ(香り編)
- グラスを回さず、そのまま鼻先へ
- グラスの縁に鼻を近づけて、深呼吸のように軽く香りを吸い込む
- 「フルーティー? スモーキー? 甘い?」と、なんとなくでも感じてみる
もう少し深く感じたいときは、グラスをそっと回して空気に触れさせ、
もう一度ゆっくり香ってみましょう。香りの印象が変わることもあります。
ピートの煙っぽさ、バニラのような甘さ、果実のような爽やかさ…
想像力を使うと、香りがぐっと身近になります。
味わいの言語化ってどうするの?
「甘い」「辛い」だけじゃもったいない。
せっかくなら、もっと具体的に味を言葉にしてみると楽しさが広がります。
味の表現は「3段階」で考える
- アタック(最初の印象)
例:まろやか、アルコールが強い、フルーティー - ボディ(口の中での広がり)
例:キャラメルの甘さ、ナッツのコク、オイリーな質感 - フィニッシュ(飲み込んだ後の余韻)
例:ほろ苦さ、スパイス感、チョコのような後味
表現に正解はありません。
「バナナみたいな甘さ」「焚き火みたいな香り」「シナモンのようなスパイシーさ」など、
食べ物や香りの記憶にたとえると、ぐっと言葉が出てきやすくなります。
自分なりの言葉でOK。むしろそれが、テイスティングの醍醐味です。
まとめ:五感で味わうと、ウイスキーはもっとおいしい
ウイスキーは、ただ「飲む」だけじゃもったいない。
香りをかいで、ゆっくり味わって、自分の感じたことを言葉にしてみる――
それだけで、一本のウイスキーがまるで物語のように感じられます。
私も最初は「バニラ?ピート?なにそれ?」という感じでしたが、
ある日ふと“あ、これ前に嗅いだ焚き火の匂いかも”と思った瞬間、世界が変わりました。
あなたもぜひ、自分だけの「香りと言葉の地図」を描いてみてください。
次にグラスを傾けるとき、いつもと違うウイスキーの世界が広がっているかもしれません。
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