ウイスキーの個性は“蒸留”で決まる?
目次
ポットスチルとカフェ式、何が違うの?
ウイスキーの味わいや香りには、さまざまな要素が関係しています。
原料、樽、熟成期間…そして忘れてはならないのが、“蒸留”という工程です。
実はこの蒸留方法によって、ウイスキーの風味は大きく変わってくるんです。
今回は、よく耳にする「ポットスチル」と「カフェ式(連続式蒸留器)」という2つの蒸留方式について、初心者の方にもわかりやすくご紹介します!
ポットスチル蒸留とは?
職人の技が光る、伝統的な蒸留法
ポットスチル蒸留は、昔ながらの銅製の釜(スチル)を使ったバッチ式(少量生産)の蒸留方法。
1回ごとに蒸留を繰り返し、手間も時間もかかりますが、豊かな風味をしっかり残せるのが特徴です。
- 風味の特徴:
ナッツのような香ばしさ、ドライフルーツのような甘み、ピートのスモーキーさなど。
香りや味わいの層が深く、ひと口ごとに違った表情が楽しめます。 - 代表的なスタイル:
シングルモルトウイスキーのほとんどがこの方式。
例えば、スコッチの「ラフロイグ」や「グレンフィディック」などが有名です。
職人の手作業で造られたポットスチルのウイスキーは、“飲むたびに発見がある”のが魅力。
カフェ式蒸留とは?
クリーンで飲みやすい、現代的な蒸留法
一方、カフェ式蒸留(連続式蒸留器)は、19世紀にイーニアス・カフェという人が開発した、効率的な連続式の蒸留法です。
大規模な生産に向いており、現在では主にグレーンウイスキーの製造に使われています。
- 風味の特徴:
すっきりとクリアな味わい。クセが少なく、ほんのり甘さを感じる程度。
他のモルトウイスキーとブレンドしても邪魔をしない、縁の下の力持ち的存在です。 - 代表的な使われ方:
ジョニーウォーカーやバランタインなどのブレンデッドウイスキーで使われるベースウイスキーに多く採用されています。
シンプルでなめらかな味わいが魅力。初心者にも飲みやすいので、ハイボールや水割りでぜひ。
まとめ:香りの奥深さ vs. 飲みやすさ、あなたはどっち?
ポットスチルは、個性豊かで香り高く、じっくり楽しむタイプのウイスキー。
カフェ式は、軽やかでスムーズ、気軽に楽しめるウイスキーです。
どちらにも魅力があり、その日の気分や飲み方によって選ぶのが一番。
蒸留方法に注目してウイスキーを選ぶと、より深く、より楽しくウイスキーの世界を味わえますよ。
個人的には、ポットスチルで造られたシングルモルトをストレートでじっくり味わうのが至福の時間。
でも、疲れた日の夜には、カフェ式のすっきりしたウイスキーをハイボールでぐいっと飲むのも最高です。
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